電気の知識が活かせる仕事13選|現場・設計・インフラまで業種別に解説
電気系の学校を出て働き始めたものの、「自分の知識を活かせる仕事って、もっと幅広くあるんじゃないか」と感じている方は少なくないはずです。電気工事の現場で経験を積んできた方なら、「設計や保全側、メーカーの開発職にも道はあるんだろうか」と気になる瞬間が一度はあるのではないでしょうか。
結論から言えば、電気の知識を活かせる仕事は大きく3つのカテゴリに分けて整理できます。現場でモノを動かす「現場系」、図面の上でモノを生み出す「設計開発系」、社会の基盤を支える「インフラ系」の3つです。それぞれに代表的な仕事があり、年収や働き方、将来性の見え方も異なるため、自分の志向に合わせて選べる余地は思っているより広いと言えるでしょう。
この記事では、電気の知識を活かせる仕事を13職種ピックアップし、業種別の特徴・年収相場・向いている人の傾向まで一覧で整理します。
「電気の知識」が活かせる仕事はどんな分野にある?

この章では以下の2つの視点から、電気の知識を活かす仕事を整理します。
- 現場系・設計開発系・インフラ系の3カテゴリ
- 学歴・資格・経験別の選び方
現場系・設計開発系・インフラ系の3カテゴリ
電気の知識を活かせる仕事は、大きく「現場系」「設計開発系」「インフラ系」の3つに分類できます。現場系は電気工事士・施工管理技士・電気主任技術者などモノを動かす立場、設計開発系は電機メーカー・自動車・半導体などモノを生み出す立場、インフラ系は電力会社・通信・公共建設など社会基盤を支える立場と整理できるでしょう。
職種同士で重なる領域もあるため、「この仕事はこのカテゴリだけ」と決めつけずに、複数のカテゴリにまたがるキャリアを考えることも可能でしょう。
学歴・資格・経験別の選び方
電気系の高校・高専・大学のどこを出たかによって、活かせる仕事の入口は少しずつ異なります。工業高校卒なら電気工事士・施工管理技士・ビル管理など現場系の入口が広く、高専・大学卒なら設計開発やインフラの研究開発まで選択肢が広がります。
ちなみに、令和6年度から電気工事施工管理技術検定の第一次検定は19歳以上であれば学歴・実務経験を問わず受験できるようになりました。資格取得のハードルが下がっているため、現場系から設計・施工管理側にステップアップする道もこれまでより描きやすいと言えるでしょう。
現場系の仕事5選──電気の知識をモノの設置・運用に活かす

ここでは、電気の知識を「実際にモノを動かす」現場の仕事を5つ紹介します。
- 電気工事士
- 電気工事施工管理技士・電気通信工事施工管理技士
- 電気主任技術者
- ビル管理・設備保全
- 鉄道電気工事
電気工事士(一般電気工事・電気通信工事・消防設備工事)
電気工事士は、屋内外の配線・受電設備・電気通信設備の施工に欠かせない国家資格です。第二種は一般住宅・小規模店舗、第一種は工場・大型ビルなど自家用電気工作物まで扱える点が違いでしょう。求人数が非常に多く、未経験から手に職をつけたい方の入口として選ばれる仕事のひとつです。
電気工事施工管理技士/電気通信工事施工管理技士
電気工事や電気通信工事の現場で、工程・品質・安全・予算を管理する立場です。1級は監理技術者として大規模工事を統括でき、2級は一般建設業の主任技術者として活躍することも可能です。1級電気通信工事施工管理技士の平均年収は約552万円という民間集計データもあり、施工管理技士のなかでも上位の水準と言えるでしょう。
電気主任技術者(電験三種・二種・一種)
事業用電気工作物の保安監督を担う国家資格で、ビル・工場・発電所・変電所などで活躍します。電験三種は5万V未満、二種は17万V未満、一種は全電圧を担当できる範囲が広い資格です。電験三種の平均年収は約400〜500万円で、上位資格を取得すれば1,000万円超を目指せる求人も見られるでしょう。
ビル管理・設備保全
オフィスビル・商業施設・工場の電気設備を維持管理する役割を担います。電気工事士+電気主任技術者+ボイラー技士+危険物取扱者の「ビルメン4点セット」が代表的な保有資格で、夜勤・宿直を含むシフト勤務が一般的です。安定した需要があり、長く同じ施設に勤め続けるキャリアを描きやすいでしょう。
鉄道電気工事
駅や変電所、線路まわりの電気設備を施工・保守する仕事です。鉄道電気工事は、電車の安全な運行のために電気設備の点検やメンテナンス、架線の張り替えなどを担う特殊な現場で、夜間作業が中心となるケースもあります。
設計開発系の仕事4選──電気の知識をモノづくりに活かす

電気の知識を「設計・開発」の側で活かす仕事を4つ見ていきましょう。
- 電気設備設計
- 電機メーカーの設計開発
- 自動車メーカーの電気系設計
- 半導体・電子部品メーカー
電気設備設計(オフィス・住宅・工場)
建物の設計図書から、電気設備の設置場所や配線ルート・受変電設備の容量・幹線サイズなどを決めていく仕事と言えるでしょう。施工管理側に進む人もいれば、専門設計事務所で図面と仕様書づくりに専念する人もいるでしょう。CADや設計支援ソフトの操作スキル、建築設備士などの関連資格があると評価されやすいでしょう。
電機メーカーの設計開発
家電・産業機器・電子機器を扱うメーカーで、回路設計・基板設計・ファームウェア開発・評価試験などを担う技術職です。Panasonic・三菱電機・日立といった大手から、中堅・中小の専業メーカーまで幅広い選択肢があります。工学部・高専出身者にとっては王道の進路と言えるでしょう。
自動車メーカーの電気系設計
EVシフトや自動運転技術の進展により、自動車業界では電気系エンジニアの需要が拡大しています。バッテリー制御・モーター制御・車載ネットワーク・ADAS(先進運転支援システム)など、扱うテーマは年々高度化しているのが特徴です。
実は、自動車1台あたりに使われる電子部品の点数はEV化によって増え続けており、電気・電子系の人材が活躍する余地は今後も広がる見込みでしょう。完成車メーカーだけでなく、デンソーやアイシンといった大手部品メーカー、専業のEMS(電子機器受託製造)にも進路が広がっているところです。
半導体・電子部品メーカー
半導体設計エンジニアは、家電・自動車・通信機器・産業機械まで広範な分野に製品を供給する立場でしょう。アナログ回路設計、デジタル回路設計、レイアウト設計、評価・検証など、専門分野ごとに細かく分かれている領域でしょう。生成AI需要を背景に半導体市況は活況が続き、若手エンジニアの求人ニーズも高い状況と言えるでしょう。
インフラ系の仕事4選──電気の知識を社会基盤に活かす

電気の知識を社会基盤の運用に活かす仕事を4つ紹介します。
- 電力会社
- 通信キャリア・データセンター
- 公共インフラ建設
- 制御・計装エンジニア
電力会社(送電・変電・配電)
東京電力・関西電力など旧一般電気事業者から、新電力(小売電気事業者)、再生可能エネルギー発電事業者まで幅広い選択肢があります。送電線・変電所・配電網の設計・保守・運用、再エネ系の系統連系業務など、電力インフラを支える根幹の仕事に携われる仕事でしょう。
通信キャリア・データセンター
NTT・KDDI・ソフトバンクといった通信キャリアや、データセンター運営会社では、5G基地局・光ファイバー網・データセンターの電源・冷却制御まで電気系人材の活躍領域が広がっているでしょう。生成AI需要によるトラフィック増加で、データセンター市場は2026年現在も年率10%を超えるハイペースな拡大が続いており、今後もさらなる需要増が見込まれている状況です。
公共インフラ建設(揚排水ポンプ・水処理など)
道路・橋梁・河川・上下水道・農業水利施設・排水機場など、公共工事を中心に社会基盤を整備する仕事と言えるでしょう。電気の知識は、ポンプの動力盤や水処理プラントの制御盤・遠方監視装置の設置・保守といった場面で重宝されるでしょう。
制御・計装エンジニア(FA・SCADA)
工場のFA(ファクトリーオートメーション)や上下水道・河川管理施設の計装制御を担う技術職です。PLC(プログラマブルロジックコントローラ)のシーケンス制御、SCADA(監視制御システム)の構築、センサーとアクチュエータの組み合わせ設計などを扱います。電気・機械・情報の3領域を横断するため、複数領域の知識を一気に深めたい方に向いているでしょう。
自分に合った仕事を見つけるためのチェックポイント

上記のような職種から「自分に合う仕事」を絞り込むための判断軸を整理します。
- 屋内派か屋外派か
- 安定性重視か成長性重視か
- 機械や通信にも携わりたいかどうか
屋内派か屋外派か
ビル管理・設備保全・メーカーの設計開発は屋内中心、電気工事士・施工管理・公共インフラ建設は屋外現場が中心です。同じ「電気の仕事」でも作業環境がまったく異なるため、自分が長期間続けられる環境かどうかを優先するとよいでしょう。
安定性重視か成長性重視か
電力会社・通信キャリア・公共工事中心の建設会社は安定性が高い一方、急激な事業拡大は見込みにくい傾向があります。半導体・自動車・データセンター系のメーカーは成長性が高いですが、技術変化のスピードが速く学習し続ける姿勢が求められるでしょう。どちらを優先するかで進路の方向性が大きく分かれます。
機械や通信にも携わりたい人は3業種横断型がおすすめ
補足として、電気の知識だけにとどまらず、機械や通信にも携わりたいという方には、機械・電気・電気通信の3業種を一体で扱う会社という選択肢があります。複数の建設業許可を保有する会社であれば、ひとつの現場のなかで動力・制御・通信を横断的に経験できる環境が用意されているでしょう。
たとえば千葉県千葉市に拠点を置く朝水技研は、揚排水ポンプ設備の設計・施工・維持管理を主力とし、機械・電気・電気通信の3業種を一体で扱える千葉県内でも数少ない企業です。
同社では、ポンプの動力盤や受変電盤の設置から、PLCシーケンス制御、SCADAによる遠方監視装置の構築まで、ひとつの会社にいながら電気の知識を多方面に応用・拡張できる環境が整っています。公共工事比率が約9割と高く、農業水利施設や排水機場など社会インフラに直結する案件が中心となっており、電気の知識を「止めてはいけないもの」を支えるために使いたい方におすすめの企業です。
電気の知識を長く活かしていくには

電気の知識を活かせる仕事は、現場系・設計開発系・インフラ系の3カテゴリに大きく分けて13職種以上の選択肢があります。電気工事士やビル管理など未経験から入りやすい仕事から、電気主任技術者やメーカー設計開発のように高い専門性が求められる仕事まで幅は広く、自分の学歴・経験・志向・働き方の好みに合わせて選べる余地は思っているより大きいと言えるでしょう。屋内派か屋外派か、安定性重視か成長性重視かといった軸で絞り込みながら、機械や通信にも携わりたい方は3業種横断型の建設会社まで視野を広げてみることがおすすめです。
電気の知識を社会インフラのために役立てたい、複数領域の経験を積みたいという方は、千葉県千葉市に拠点を置く「朝水技研」がおすすめです。
- 約9割が公共工事: 農業水利施設や自治体の排水機場など、景気の波に左右されない生活インフラ案件が中心。
- 次なる成長フェーズ: 機械器具設置・電気・電気通信の3業種の許可を強みに、特定建設業許可の取得・維持を見据えて体制を強化。
- 定着率とサポート: 資格取得にかかる費用(交通費・講習・参考書)はすべて会社負担。毎月の資格手当も充実しており、創業以来「離職者ゼロ」という少数精鋭ならではの働きやすさが魅力。